『ひぐらし業/卒 考察』LOOPERSから考えるドップラー効果と赤い世界
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月詠🌸 (@higurashi_moon) | Twitter と申します。
「LOOPERS」が「ひぐらし業/卒」のヒントになっていそうだったので、今回はそちらを考えていきます。
⚠️注意⚠️
本記事は、竜騎士07先生シナリオの最新作「LOOPERS」のネタバレを含みます。
未プレイの方はご注意ください。
短い時間で完走できて、今ならスマホでも読めます!
ぜひぜひ😉
ドップラー効果と青い世界
ドップラー効果 https://t.co/5mmXUqv7Dy
— 月詠🌸 (@higurashi_moon) July 27, 2021
いよいよ無視できない感じがしてきた。 pic.twitter.com/cO6JSl4BtO
せっかくApple Storeに出てきてくれたので遊んでみたら終盤にこんなシーンが…
青い世界?これは一体何なのでしょうか。
直後、サイモンがこのように語っていきます。
青方偏移と来ましたか!なるほど〜と思い、調べたらまず出てくるのがこちら。
ドップラー効果です。
波の発生源と観測者の相対的な速度によって波の周波数が(従って波長も)変化して観測される現象。
音波などの媒質を伝わる波と(特殊相対性理論に基づく)電磁波では周波数変化を計算する式がわずかに異なる。
互いに近づく場合には周波数が高く、遠ざかる場合には周波数が低く観測される。
光の場合には前者を青方偏移、後者を赤方偏移(運動学的赤方偏移)と呼ぶ。遠方の銀河からの光は赤方偏移しているが、これは宇宙膨張に起因する宇宙論的赤方偏移で、ドップラー効果による運動学的赤方偏移とは異なる(ハッブル-ルメートルの法則も参照)。
1842年にオーストリアの物理学者・天文学者であるクリスチャン・ドップラー(Christian Doppler;フルート奏者・作曲家として有名なドップラー兄弟とは別人)が公表した論文で、星(連星や超新星を含む)の色の観測から推測して光と音波の場合に定式化した。
音波に関するドップラーの式は、1845年にオランダ人のバロット(Christophorus Buys Ballot)がユトレヒトで、屋根のない列車に乗った楽団のトランペット奏者が吹く音を絶対音感を持った音楽家が聞いて音程が変化する実験を行って証明した(星の色に関するドップラーの考察や計算は一部間違っていた)。
星のスペクトルに見られるフラウンホーファー線の波長のずれから相対速度を求められることはフランス人のフィゾー(Hippolyte Fizeau)が示した(1848-1870年)。
天体のスペクトル中の吸収線や輝線の波長のずれから天体と観測者の視線方向の相対速度を知ることができるドップラー効果は、天文学の基本的な研究手段である。ドップラー効果は天文学の発展に大きな役割を果たしていることに加え、現代社会のさまざまな分野で応用されている(例:野球で投球スピードを測るスピードガン、ドップラーレーダーなど)。
宇宙要素きたーーーーーー!!!
これは新しい道が開けそう!
以前定義したことも活かせそうで嬉しいですよこれは!🥺
>カケラ世界は宇宙モチーフ
順番に引き出して整理していきます。
ちなみに私は宇宙大好きですけれど、泣きながら勉強しても数学赤点連発してたくらいには計算が苦手なので、この記事にそういった小難しい要素は出てきません…
必要そうなら…がんばります笑
ひぐらし業/卒との関連性の提示
「LOOPERS」では、青方偏移に似たようなものという説明で画面全体が青く染まっている描写になっていました。
ちなみにこれは、物語のキャラクター達にも観測できており、
「目が青っぽい感じ。」
「青い眼鏡をかけているみたいだ。」
などと述べています。
我々にわかりやすい形で例えるのなら、3D眼鏡の青い部分だけを目に当てて世界を見ている状態です。
しかしながら、ひぐらし業卒の世界では、実際に登場している人々はこの赤い空間を認識していないようです。
突然世界が真っ赤に染まったら、誰だってまずそっちに意識がいきますよね。
ということは、「観測者」というのはカケラの中の世界には存在しないということになります。
観測者については後ほど考えていきます。
さて、「ひぐらし業」でも「ひぐらし卒」でも、このドップラー効果と繋げられそうなシーンがいくつも存在します。
まずはそれらをとにかく並べてみます。ひぐらし業のOPから順にいきましょう!
①ひぐらし業 OP
②綿明し編
何と、鬼騙し編(鬼明し編)にはありませんでした!これはこれで重要な情報かも?
③祟騙し編
祟明し編(仮)は未放送のため現状は不明。
④猫騙し編
こちらも解答編未放送なので、現状は騙し編だけ。
茜さんのところなんですが、赤みが弱すぎて微妙だったので外しました。
月は真っ赤でしたが。
⑤ひぐらし卒 ED
このように並べてみると、意外と数が多いことがわかります。
また、あくまでイメージ映像なOPEDを除けば全て惨劇シーンですね。
他にも共通項があります。
どの赤い世界にも必ず沙都子が存在しています。
こちらの方がより重要な意味を持っていそうです。
鬼騙し編(鬼明し編)では、レナと圭一による“壊し合い”の場面は別のエフェクトで表現されていましたし、沙都子が梨花の自殺を確認して、自らも命を絶つするシーンも通常の演出でした。
沙都子が惨劇に関係しているか否か。というのも重要そうですね。
ちなみに、LOOPERSにも赤くなるシーンがあります。
これはヒルダが時の渦に巻き込まれる前の描写で、直後の様子からもこのおかしなレオナは幻覚だったと考えられます。
ストーリーを読んだ後だとわかるのですが、これらのレオナの叫びというのは結局、彼女の精神が限界を迎えているが故の、ヒルダに対する悲痛な叫びでした。
レオナは巻き戻るたびに必ずヒルダの頭突きを喰らうのが決まっている出来事なのですが、繰り返される8月1日に精神を崩壊させていき、普段はじゃれあい程度のそのやり取りでさえも苦痛なものに。
レオナはヒルダ無しでは生きられないってことです。
あれ?どっかの2人が思い浮かびますねぇ〜〜りかさと〜〜?
しかし、このレオナがヒルダの見た幻覚だとしても、喋っている内容としてはおよそ正しいんです。
・お前がいないから退屈で死にそう。ていうか死ぬ!
→実際に精神が死んだ。
作中で何度も登場する探し女さんのセリフ
これらが最後のミアのセリフとほぼ同じであったことからも、レオナも繰り返す中で同じような言動をとっていたのではないかと思います。
なので、「観測者」にとっては幻も同然であり、受け入れ難いものだが、赤い世界に登場する人物にとってはその言動がおよそ真実である。
ということではないかと思います。
青は引き寄せる。赤は突き放す。
ドップラー効果のイラストからのイメージです。
さて、 一旦の仮説としてこれを置き、ドップラー効果についてしっかり考えていきます。
青方偏移と赤方偏移
■青方偏移
まずはこちらから。青方偏移とは何?というのを拾って貼り付けてみます。
青方偏移(せいほうへんい、英: blue shift[1][2])とは、光のドップラー効果の一つ。赤方偏移と同様の原理で、近づく音源からの音が高くなるように、近づく光源からの光が短波長側へずれることをいう。
赤方偏移が、ビッグバン後の膨張宇宙の証明であることの反対解釈として、青方偏移は、「宇宙の縮小」=「世界の終焉」を象徴するSFのテーマに用いられることがある。
>青方偏移は、「宇宙の縮小」=「世界の終焉」を象徴するSFのテーマに用いられることがある。
LOOPERSにおいては、青い世界は完全にこれですよね。
■赤方偏移
お次はこちら。
青方偏移とはおよそ逆の意味を持ちます。
赤方偏移(せきほうへんい、英: redshift)とは、主に天文学において、遠方の天体から到来する電磁波の波長が、ドップラー効果によって長くなる(可視光で言うと赤くなる)現象をいう。
太陽光のスペクトル(左)と比べ、遠方の銀河の光のスペクトル(右)は、フラウンホーファー線がより長波長側(赤い方)にずれている。
赤方偏移による波長のずれは、天体の光を分光し、フラウンホーファー線を観察することによって調べることができる。波長λのスペクトルがΔλだけずれている場合、赤方偏移の量 z を
z=Δλ / λ
と定義する。
観測可能なほぼ全ての銀河の光に赤方偏移が見られることから、宇宙が膨張していることを示す証拠であると考えられている。
こちらも。
>観測可能なほぼ全ての銀河の光に赤方偏移が見られることから、宇宙が膨張していることを示す証拠であると考えられている。
カケラ世界の膨張…?うーん、そもそも人の心の宇宙というのは無限大の可能性があって際限なく広がり続けるものだと思うので、膨張も何もわざわざ赤い世界で示さなくても…?
…あんまりしっくりこないですね。
アナグリフ(3Dメガネ)
青方偏移と赤方偏移では、ひぐらし業卒との明確な関連性を見つけられなかったので、少し視点を変えてみます。
とりあえず「赤」と「青」という色に注目してみることにしましょう。
赤と青、そして映像といえば3Dメガネですよね。
角度が違う2枚の画像を、左目と右目のそれぞれで見るために、赤色と青色のフィルムがついたメガネを使います。このメガネを 「アナグリフメガネ」と言います。
赤色セロファンを通して、白地に「赤」で書かれた線を見ると、白い部分と区別できなくなり見えなくなります。白地に「青」で書かれた線を見ると、光がさえぎられ、黒く見えます。
青色セロファンを通して「青」の線と「赤」の線を見ると、赤色セロファンの時と同様に、「青」の線は白地と区別できなくなり、見えなくなります。そして赤色の線だけが黒く見えます。
片目で見ると…例えば左目だけでワンシーンを見てしまうと、赤い線で描かれたものは全て見えなくなってしまうが、青い線で描かれたものは黒い線として認識することが可能である。
と、このように考えてみると、例えば「猫騙し編 其の参」“綿流し“のシーンは「観測者」が左目だけで見ている状態であると仮定することができます。
それと同時に、右目だけで見た場合には、全く別の真実の映像が存在し得るということでもあります。
今のところ、ひぐらし業卒ではこの赤い世界は登場していますが、青い世界は登場していません。今後描かれるのかと言ったら微妙なところですが、それを匂わすような言動が無いかどうかは注目するべきかなと思いました。
LOOPERSとひぐらし業卒、似たような設定を使っているようですが、もちろんそれぞれが全く異なる作品のため、設定の細部まで同一でなくてはならないということは無いはずです。そこは柔軟に考えていきたいですね。
ちなみにこのアナグリフですが、必ず左目が赤、右目が青ではないといけないようです。
アナグリフは、左目に赤、右目に青のフィルムを貼ったメガネを通して見ると立体的に見える画像です。
後は…小ネタ程度だと思いますが、赤と青以外でも光の三原色の内いずれかを遮断すれば良いらしいですね。
知らなかったです😇
アナグリフでは、赤と青のフィルターでそれぞれの色の光を遮断することで、左右の目に異なる映像を見せています。 テレビの色彩はいわゆる光の3原色(赤・青・緑)で作られているので、アナグラフを用いて3D映像を見る場合、これらの色の光のうちのいずれかを遮断するメガネを作る必要があります。
「観測者」は誰か
現在公開されている「綿明し編 其の弍」までで、左目だけで見ていたかもしれない人がまず1人…
しかし、これだけだと鬼明し編で全く赤い世界が映らなかったことと大きく矛盾します。
なので、エウアはこのドップラー効果における「観測者」ではない。と考えます。
じゃあ一体誰?という話になりますが、業卒に既に登場していて且つ、その存在を示唆されている人物が後1人だけいます。
それが通称、白沙都子です。
以前にもカケラ世界でエウアさんと会話している際でさえ、カケラの中の世界で沙都子が動いていることを示しましたが、綿明し編 其の壱でも似たような場面がありました。
ここで再度確認します。
ぱっと見でも、じっくり見ても、沙都子は座っていたorしゃがんでいた状態から立ち上がっています。
「さよなら、にーにー。」の場面で沙都子の赤目が初登場するまでは人格の分裂が起こっていないと考えられます。
その段階においては、沙都子の精神がカケラの中に行っている時、以下のように必ずカケラ世界にある身体は眠っていました。
ということは、赤目の沙都子がカケラの中の世界に降り立っている時、カケラ世界には常に白沙都子が存在しており意識を持っているのではないかと考えられます。
逆に、赤目の沙都子がカケラ世界にいる間は、進行中のカケラの中の世界では白沙都子が意思を持って動いているのではないかとも…。
そして彼女こそが、赤い世界での惨劇を強く否定する「観測者」の1人ではないかと考えます。
言葉遊びでもある?
今までの考えを取り込みつつも、とってもシンプルに捉えることができます。
それが…
真っ赤な嘘という言葉です。
「赤(あか)」の語源は「明らかな」という形容詞で、「明らかな他人」「明らかな嘘」から「赤の他人」「真っ赤な嘘」になったという説が有力です。
「赤」は「明らかな」以外にも「間違いなく」「完全に」「全くの」という意味で、「他人」「嘘」を強調するために用いられています。
その他、「赤」を用いる慣用句には「赤っ恥」や「赤裸々」などがありますが、これらの「赤」も同じ意味で用いられています。
赤い世界はとにかく「嘘だッ!」ってことです。
由来も見てみると、結構繋がりが見えます。
あまりにも本来の自分とかけ離れている自身の別人格なんて、他人も同然です。
梨花が100年のループの末に生み出してしまったフレデリカ人格と、本来の古手梨花とで分かれているように、沙都子も人格が分かれてしまっていてもなんら違和感はないのです。
おわりに
「LOOPERS」から話を膨らませてみたらこうなった!という記事でした。
私が今のところ広げられるのはここまでなので、後は煮るなり焼くなり考えてみていただけたら幸いです。
私も私なりに、ここから進められそうなら追記してみる予定です。
さて、本日は鬼明し編振り返りの生放送と、綿明し編 其の参ですね…!
惨劇の真実は、鬼明し編の時のように騙し編とは異なる真実が見せられたりするのだろうと思ってますので、緩く構えておきたいと思います。
それにしても、リークはもう勘弁してほしいですね。。
この段階なのでまだ良いんですが、祟明し編(仮)以降はしっかり遮断していきたいです。
ライブ感って大事です…😦
それではまた…!
閲覧有難うございました!!