『フレデリカと古手梨花』アニメ版とマンガ版の差異について
はじめに
7月2日(金)にマンガ版ひぐらし業の猫騙し編が更新されました。
その内容を受け、自分の説がまだ通りそうなのでこの機会に軽くまとめてみたいと思います。
アニメ版が左手 マンガ版が右手 でエウアによって着色された物語です。
マンガ版を現在公開分まで通してみてみると、他のみんながシリアスな顔つきをしているのにも関わらず、梨花ちゃまだけやたらニコニコしているシーンが多いんです。
それに、沙都子を中心に仲間に対する冷たさもかなり軽減されていて、人を駒として見ている側面は少なからずありますが、それでもアニメより思いやりや強い意志を持って挑んでいる雰囲気があります。
また、アニメ版 ひぐらし業のBD5巻の特典としてブックレットが付いてくるのですが、その中に竜騎士先生のインタビューが記載されており、「梨花は主人公でもないし、プレイヤーでもなかった。」という様な発言がすごくしっくり来たのもこの説を後押ししている理由の1つとなっています。
1.物語の流れ
ざっくりですが以下のように…
①鬼狩柳桜を失ったフレデリカ・ベルンカステル人格が自分の幸せのために世界を作り替える(祭囃し編エンドロール直前→郷壊し編 其の壱冒頭)
②沙都子の存在を蔑ろにしてしまい、沙都子と共に再びループ突入
③ルチーア2回目のシャンデリアから騙し編世界へ
④梨花の人格が2つに分かれる。鬼騙し編 其の弐の描写通り、梨花は小学生と高校生の2人が同時に存在しており、それぞれ古手梨花とフレデリカ人格。
ここで物語は分岐する。
(※一応の補足ですが、私には騙し編1周目・2周目などの周回の概念はありません。鬼狩柳桜の解釈が対象の記憶を消すものではないとしているからです。実際に心の鬼を鎮めた古手梨花が、フレデリカとして過ごしてきた記憶を忘れていなかったのが根拠です。また、記憶の累積は不可逆的だというエウアの発言や、繰り返す者の心の寿命は限られていることもここにかかってくると考えています。)
⑤猫騙し編 其の参のこのシーンで2人は出会い、心の中で対話をする
⑥フレデリカ人格は死に、古手梨花に記憶が統合される。魔女からの卒業。
9月9日にひぐらし卒の最終編 其の壱を迎えると思われます。
そこからは完全に本来の古手梨花に統合されてからの物語と考えているため、9月10日の漫画版更新日ってどのタイミングだろう?と考えた時に、ちょうど猫騙し編の最終話っぽくて、2人が統合されるのなら綺麗だなと思いました。
アニメ版はフレデリカ、マンガ版は古手梨花
マンガ版の猫騙し編 其の壱でハッキリしました。
決定的とも言える違いが…
・大石に殺された後、羽入の残り香と出会わない。
・鬼狩柳桜の存在を教えられない。(この古手梨花はもう心に禁じているから)
・死の直前の記憶は今まで通りに忘却する。(古手梨花の精神崩壊を防ぐため)
これら3つです。
2人の記憶保持状況には違いがあり、皆殺し編の記憶は共通して持っているという事実がありますが、祭囃し編以降に明確な違いがあると考えます。
■アニメ版(フレデリカ)
祭囃し編&郷壊し編:VS山狗・鷹野の決着時、中学生〜聖ルチーア学園高校2年
■マンガ版(古手梨花)
祭囃し編&郷壊し編:スタート~VS山狗・鷹野の過程、昭和58年の綿流し祭~小学生
2.赤目について
綿騙し編にて、マンガ版でも赤目の梨花になる描写がありました。
これはアニメ版と共通して描かれたため、今のところ赤目は古手梨花とフレデリカを繋いで操れる人格(状態)なのかなと思っています。
鬼騙し編(鬼明し編)の梨花が自殺であること前提で書きますが、フレデリカ人格ベースであるアニメ版では鬼騙し編(鬼明し編)の自身の死亡原因に対して
「惨劇は起きてしまった!」とだけ話しているのに、マンガ版では
「惨劇は起きて、私もまた殺された!」と他殺だと思っているのです。
これが意味するところは…
①アニメ版では圭一&レナの惨劇を目撃した時に赤目が顕現し、その場で自殺してやろうという考えが湧き出てきたが、この惨劇を記憶するために踏みとどまり翌朝沙都子を見送ってから自殺した。だから自殺願望をフレデリカは認識している。
しかし、綿騙し編では赤目人格が顕現したその日のうちに自殺していると考えられるため、記憶が残らず他殺だと思い込んでしまった。
②マンガ版でも同様に赤目が同じタイミングで顕現するが、こちらは古手梨花ベースであるため記憶が完全に分断されるではないかと考える。
そうなると、赤目が顕現した時点で古手梨花としての記憶はそこで途切れる。
ただしカケラの中の肉体が死ぬのが翌朝であるため、惨劇が起こったという事実の目撃までが彼女の記憶保持範囲となる。
こうして考えてみると、沙都子側にも見えてくるものがあります。
どちらも祟騙し編の描写ですが、白沙都子(本来の沙都子の意)の本音っぽく感じるのです…。
仮にマンガ版では赤目状態の時の記憶が抜け落ちているのであれば、繰り返す者となった自覚はあるけれど、レナに注射したことも覚えていないし、なのに前の世界の惨劇等の恐ろしい記憶を覚えてしまっていて、精神的ストレスにより限界が近くなっている…ということになります。
沙都子には残念ながら、梨花のように死亡時の記憶を忘れる力がありません。自己防衛機能が弱いんですよね。。
沙都子についてはまだちゃんと見れてないので、また時間を割けたらなぁと思います。
3.アニメ版とマンガ版の梨花を並べてみる
わかりやすいのはおよそこの辺りかなと思います。
4.マンガ版の展開予想
■猫騙し編
これから先も鬼狩柳桜の話はされないし、タイミング的にも羽入の残り香と出会うこともなさそう。アニメ版では猫騙し編 其の壱の段階で既に沙都子の精神が死にかけていて、完全な鬼となろうとしていたように受け取れた。(角の修復)
沙都子の綿流しはあっても記憶が一切引き継がれないので描かれない気もするが、これの最中に記憶の統合がされると考えているので必要な気がする。
梨花は覚えのない罪に戸惑うかもしれないが、フレデリカ人格との対話を経てもう1人の自分の罪に気づく。
以降、猫騙し編の平和な世界からはアニメ版と同じ展開。誕生日会もやる。
でも鬼狩柳桜のカケラを手に入れることは無い。最後に赤目沙都子に銃口を向けられておしまい。
■郷壊し編
騙し編に於いて、古手梨花が覚えているのは基本的に小学生時代まで。後は本屋でルチーア学園への夢を語るシーン。
なので、魅音の卒業式辺り(昭和59年3月)で突然記憶が途切れるような演出があったら面白いなぁ、怖いなぁとか。
ただし、郷壊し編のエウアが生まれていない段階では、右手左手云々もないのでアニメ版とほぼ同じ展開でルチーア編も描かれると思われる。
メタ的?に言ってしまうと、ここでルチーア編を描かないと沙都子の動機がマンガ版では明らかにされないことになってしまい、マンガ版のみを一つの作品として読む人が話を理解できなくなってしまう。
以上、小まとめ記事でした。
明日は鬼明し編 其の参だーーーーー!!!!🥺
次回も即日更新とかできないと思いますが、記事は書く予定です~~では。